キッチンカーの開業に向けて今すぐ役に立つ情報を発信していきます。
キッチンカー開業をお考えの方は是非とも参考にしてください。
仕込み場所について
キッチンカー開業に向けて最初にぶち当たる疑問がこれだと思います。
「実際、仕込み場所って必要なの?」
見る情報によっては必要ではないといってるところもあるし、どうなのか曖昧ですよね。
初期費用も抑えたいし、できる限りランニングコストも抑えたい。
気持ちはすごくよく分かります。
この疑問に対して私の方から言える答えは
「仕込み場所は必要」
という事です。
以下、詳しく説明したいと思います。
仕込み場所が必要な理由
まず、東京23区内で営業を希望される方が一番多いと思います。
東京都に関しては、やはりと言いますか全国でも保健所の基準が最も厳しいようです。
23区の基準ではキッチンカー内での食材の仕込みが認められていませんので、
仕込みが必要な調理工程の場合は仕込み場所がないと営業許可が取れません。
また、キッチンカー内部には給水と排水のタンクを設ける必要があるのですが、
このタンクへの給水は仕込み場所でしか認められていませんので、
必然的に仕込み場所の確保は必要になってきます。
仕込み場所が必要とならないケース
仕込み場所が必要とならないケースも確かに存在はします。
ですが、ほとんど無いと言っても良いくらいだと思います。
例えば「焼き芋」のように調理工程が簡易的で単一な場合は、
保健所の営業許可自体が必要にならないので、仕込み場所は不要だと言えます。
他にも焼きトウモロコシなど、同一の調理工程ならば営業許可が不要になるケースはあります。
(ただし「しょう油を塗る」など調理工程が増える場合は営業許可が必要です)
ですが、このような簡易的な工程で済む食材であれば、
「わざわざキッチンカーで販売する理由があるかな」と、個人的には思います。
高価なキッチンカーを買うより、軽バンや軽トラックを簡易的に改造した車両でも十分かもしれません。
仕込み場所を確保するには
ここまで、キッチンカーの営業には基本的には仕込み場所が必要だと説明しました。
ただし、自宅をそのまま仕込み場所として使用する事は保健所からの許可がおりません。
自宅を仕込み場所として登録するためには、飲食店営業の許可を得られるように設備を整えなければいけません。
それこそ数百万円単位のお金が必要になり、現実的ではありません。
では、具体的にどのように仕込み場所を確保すれば良いか説明したいと思います。
自分用に仕込み場所を借りる
賃貸物件として仕込み場所を借りるのは高額な初期費用がかかります。
毎月の家賃も発生しますし、設備を整えた上で仕込み場所の営業許可も取らなくてはなりません。
多額の工事費用が発生する場合もあります。
「キッチンカーは低予算で開業できる」という意識の人には抵抗があるかもしれません。
ですが、
- 自由な時間に使いたい
- オリジナルのメニューを提供を提供したい
- 食材の保管場所も確保したい
そんな場合は、この方法が最良だと思います。
ご自分で飲食店を経営されてる方は必然的にこの方法になると思います。
キッチンカー専門で開業を予定している方は厨房設備が整っている居抜き物件を探すといいでしょう。
東京都内でも6〜7万円台の家賃での居抜き物件は比較的簡単に見つけられますし、
他県ならもっと低予算で借りることも可能です。
仕込み場所として登録できる場所を探す
それでも
- 「毎月の家賃支出は払いたくない」
- 「物件の初期費用まで予算が回らない」
という方は「キッチンカーの仕込み場所として登録できる場所を探す」方法があります。
シェアキッチン
例えば、シェアキッチンです。
都内にも何箇所か存在しています。
シェアキッチンのメリットとしては
- あらかじめ調理機器が揃っている
- 賃貸物件と比べて初期費用が安い
といったことが挙げられるでしょう。
しかし、毎月基本料金が必要だったり、厨房設備の使用には別途料金がかかったりする場合もあるようです。
それに自宅の近くにシェアキッチンがある場合は問題ないのですが、まだ都内でも数はそんなに多くないです。
その他、駐車場の問題だったりがありますので、毎日の使用となると少し難しい点が出てくるのではないでしょうか。
仕入れ先を仕込み場所として申請する
仕入れ先として登録している場所を、仕込み場所として登録する方法もあります。
ただし、この方法は提供できるメニューに制限がかかります。
例えば丼物の場合
白米は炊飯業者から仕入れます。
上にのせる具材は業務用スーパーの冷凍食材などから選びます。
タレを使う場合も全て市販のものを使用します。
このような調理工程を保健所に申請する事で、仕入れ先として登録した炊飯業者を仕込み場所として申請することが可能になります。
他にも市販のものを組み合わせるだけで仕込み場所が必要なくなるパターンもありますので、色々と検討してみるのもいいかもしれません。
ただし、この方法では自分のオリジナリティーを打ち出すことはとても難しいですし、仕入れのコストが高くついてしまう場合もあります。
売上に直結してくる問題ですのでじっくり検討してみることをお勧めします。
知人の店を仕込み場所として借りる
金銭的には最もリスクが低い方法です。
親戚や兄弟、友人、知人に飲食店を経営されている方がいる場合は聞いてみてもいいかもしれません。
この場合のリスクは「食中毒」が起きた場合です。
飲食店にとって一番怖い問題がこの食中毒ですが、仕込み場所を借りている場合はこの食中毒の責任が本来のオーナーにも発生してしまうケースがあります。
自分のミスで起こしてしまった食中毒であっても、仕込み場所を貸してくれたオーナーに多大な迷惑をかけてしまうことになります。
最悪、その飲食店を営業停止に追い込む可能性もあります。
ですので、飲食店の厨房を仕込み場所として借りる場合、衛生管理にはより注意を払いましょう。
まとめ
仕込み場所に関しては、基本的には自分で用意したほうがいいと考えたほうがいいです。
食材の保管場所も必ず必要になってきますし、自分の都合で厨房を使えるに越した事はないです。
ただ、金銭的な事情もあるでしょうし、都合よくいい物件に巡り会えるとも限りません。
そういう場合は、メニューの調整を行い別の方法で仕込み場所を登録する選択肢もあります。
自分で仕込み場所を確保することが難しい場合、保健所に相談する事が大事です。
基本的に、
- 仕込み場所が必要かどうか
- 営業許可が必要かどうか
を判断するのは保健所です。
自分の考えたメニューや調理工程が仕込み場所が必要かどうか。
どういう工程にすれば仕込み場所が必要なくなるか。
そういう疑問や相談も保健所は聞いてくれます。
保健所を有効活用する事は悪いことではないでしょう。
結論
基本的に都内で営業される場合、仕込み場所は必要です。
- 毎日の営業を予定されている場合
- 自分のオリジナルメニューの開発などでも厨房を使いたい場合
は、自分専用の仕込み場所を借りたほうがいいでしょう。
- 週に1〜2日度程度の出店を予定されている場合
- イベント出店のみを予定されている場合
は、シェアキッチンを仕込み場所として登録してもいいかもしれません。
- 仕込みの必要のないメニューのみの提供する場合
- あらかじめ調理されているメニューを提供する場合
- 単純な調理工程のみのメニューを提供する場合
は、仕込み場所は必要ないか、もしくは仕入れ先を仕込み場所として登録できるかもしれません。
保健所に確認してみましょう。
最後に
いかがでしたか?
仕込み場所に関する疑問は解消されましたでしょうか?
まずは以上を踏まえた上で提供するメニューや開業までのプランを考えて頂き、
その内容で実際に営業許可をもらえるかを保健所に相談するのがいいと思います。
今回は東京都内を基準としてお話ししましたが、県ごとに基準も違いますので、
他県での開業をご検討の方はお近くの保健所へご相談くださいね。
私も東京都以外の営業許可を取りましたら、その都度お話しできたらと思います。
それでは今回はここまで。
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